「才能とは持続力のことだ」これはある売れっ子作詞家の方が、僕の番組のゲストに来られた時の言葉です。この業界で成功するには、やはり運があると思うんです。
運は誰にもめぐって来ると思いますが、ただ漠然と待っていてもダメだし、思い続けていかなくっちゃダメですよね。
自分の才能を信じ続けることって、なかなか難しいじゃないですか。たとえばアナウンサーを目指すとしても、話すことは誰にも負けないぐらい好きだけど、自分にその道での才能が本当にあるかどうか誰だって不安に思うもの。やりたいと思った職業を、ずっと思い続けるのはなかなか難しい。だから、やがて途中であきらめてしまった人には、運は味方してくれない。ずっとその思いを持続してきた人だけに、運は力を貸してくれるんだと僕は思っていますね。
僕は大学2年生の頃から、アナウンサーを目指す決意をしました。大学では「アナウンス研究会」に所属し、さらに学外では、東京アナウンスアカデミーに通って、アナウンサーになるための勉強にどっぷり漬かった日々を過ごしました。そして、なんとか文化放送の就職試験に合格することができ、念願のアナウンサーになることができたのです。もし仮にすべての局が不合格だったとしても、僕はあきらめずにまたチャレンジを続けていたと思います。
どんなに出発点はマイナスでも、やり続けていくことでそれが必ずプラスに変わると信じています。その時期が辛ければ辛いほど、後で人生のいいネタにもなるはずです。将来、ラジオで話すことができたとしたら、失敗した話のほうが、聞くほうとしては数段面白いのですから。
本当にやりたい職業を見つけたのなら、その思いをとにかく持ち続けてみろ、と君たちに伝えたいですね。
さて、話しは変わりますが、僕が今、ラジオ番組のパーソナリティーをしていく上で、心掛けていることについて、少しお話ししたいと思います。
一緒に番組に出演するアシスタントの方やゲストの方に対しては、なるべく相手が話しやすく、ふと油断してしまうぐらいの雰囲気にもって行けたらと考えています。そして自分が話す時もそうですが、相手から話しを聞く時には、必ずワンポイントだけでも面白いネタを最低限ひとつ聞き出そうということをいつも心掛けています。
また数多くいらっしゃるパーソナリティーの中で、自分の個性をアピールしていくためには、聞き手の頭にいかに自分を印象づけていくかが勝負だと思うんです。僕の企業秘密でもありますが(笑)、聞き手に残る印象はたとえマイナスイメージであってもいいんです。そして、その方法がたとえ反則技であってもいいんです。とにかく印象に残ることが最優先。
「何であいつは怒っていたの」とか、聞いた人が誰かに話したくなるような、引っ掛かりを何か残せればいいんだと思っています。パーソナリティーが皆、そういう考えでやっているわけではありませんが、少なくともごく普通の人、これから始めようとする人が、百戦錬磨の人たちを相手に勝負していこうとするならば、これぐらいの思い切りが無ければ、なかなか勝ち抜いていくことは難しいのではないでしょうか。
好きなこと、やりたいことには、きっと才能があるはずです。自分を信じてその思いを持ち続けながら、頑張ってください。
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